3月9−10日 イベント開催

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日本招聘プログラムは、3つのイベントから始まりました。

一橋大学でのシンポジウム「社会企業で未来を切り拓く女性たち」

Event at Hitotsubashi

イベントは、世界各地でのビジネスコンテストで審査員、メンターとして関わってきた米倉誠一郎一橋大学教授が基調講演から開始。5 名の企業家を紹介し、”Women’s power is really changing the world. We will rock you today!”との導入は会場を大いに沸かせました。

続いて、企業家がそれぞれの社会課題と解決策としての各事業を紹介。Majdはガザの建物を再建するコンクリートブロック、Amalは女性でも容易に車椅子など重量物を運べるキャリア、Febriは廃棄物回収とコミュニティ開発の仕組み、Jenniferは低所得 者層向けの安価、再生可能な生理用ナプキン、村上氏は高いスキルを持つメイドの養成・派遣事業を説明しました。

発信型事業の初回で企業家には緊張も見られましたが、その後の米倉教授コーディネートによるパネルディスカッションでは、聴衆を巻き込んだ質疑応答の結果、当初 1 時間を予定していたパネルは 2 時間を超過する程の盛り上がりを見せました。最後に、清田明 宏国連パレスチナ難民救 済事業機関(UNRWA)保健局長が総括を行い終了しました。

当日は、学生、近隣市民を中心に 50 名程度が集まり、置かれた厳しい環境に言い訳せず、ビジネスを武器に未来を切り拓いていく姿に勇気づけられたとの感想が多く聞かれました。

参議院議員会館での報告会「パレスチナ自治区ガザ地区でのイノベーションの取組み」

Event at Sangiin
ガザ地区の現状と課題をNHKの出川展恒解説委員より説明いただいた後、清田明宏UNRWA保健局長よりUNRWAの取組み、並びに当団体が昨年8月にガザ地区にて開催したビジネスコンテストGaza Entrepreneur Challenge 2016を紹介。その後、優勝・準優勝者(Majd, Amal)が直接自身の事業、及び当団体の起業支援取組みを発表しました。

Amalは、ガザでの電力不足や過去10年で3回の紛争による障がい者の増加を紹介し、問題解決につながる昇降用キャリアを開発したことを発表。Majdは、イスラエルの封鎖下で、建築資材が十分に得られない中、灰を活用したコンクリートブロックを開発した背景を説明。いずれも革新的な取組みで、ガザには、イノベーションを担う可能性を持つ若者が多くいることが印象付けられました。

本報告会は国会議員11名に呼びかけ人としてご協力いただいたこともあり、当日は超党派の国会議員13名が参加。出席者は国会・省庁関係者、専門家、NGO関係者などを中心に60名程度に登りました。河野太郎衆議院議員(パレスチナ友好議員連盟会長)に来賓ご挨拶、谷合正明参議院議員に閉会ご挨拶をいただくなど、ガザ地区の現状と課題、当団体が進めるイノベーションの取組みを周知する機会となりました。

六本木アカデミーヒルズでの Women’s Social Entrepreneurship Conference 2017

Roppongi event banner

Roppongi Majd 5 名の女性企業家が自らの置かれた環境、自身の事業と課題を説明。その後、米倉教授のコーディネートの元、 サポート企業・NGO などからなる 5 名のコメンテーターが実務家の立場から具体的な支援事例やアドバイスを行う形で進行しました。

Roppongi AmalMajd と Amal は、参議院会館同様、電気も飲料水もなく封鎖された状況下、街を再建し、雇用を生み出す解決策として、それぞれ、灰を再利用したコンクリートブロック、 昇降用キャリアの開発と言うアイデアに至ったことを説明。保守的な男社会で悪戦苦闘しつつも、邁進する2人の熱気あふれるプレゼンテーションに、コメンテーターの大竹弘孝 JM(前田建設グループ)代表取締役社長、清田明宏 UNRWA 保健局長からは日本の企業の貢献可能性が話されました。

Roppongi FebriFebriは、ロンボク島が貧困と廃棄物汚染に悩まされていることから、廃棄物リサイクルを行う会社を起ち上げ、 現在では 90 名以上の雇用を生み出すと共に、環境教育を行い、廃棄物を持ち込むことで対価を得る「ゴミ銀行」構想を実現したことを発表。Febri は、周囲から「Impossible(不可能)」 と反対を受けても、「I’m possible」と自分を信じ続け、多くの夢を実現することが大切と語りかけました。ARUN の功能代表は、今回の来日時も多くの廃棄物処理施設を見学するなど環境先進国である日本にできることは多いと述べると共に、社会企業を発掘、応援するための社会投資の有用性を訴えました。

Roppngi JenniferJennifer は、タンザニアで若い女性が生理用ナプキンを使用せず、布や鳥の羽などで代用し、衛生的、身体・ 精神的に大きな問題であることを紹介。Elea Pad と呼ばれる安価で再利用可能なパッドを開発し、同時に衛生教育を進めることで女性の社会進出に貢献している、 自身の例を力強く語りました。消費財メーカーでオープンイノベーションに取り組むJ. Radhakrishnan Nair氏は取組みを賞賛すると同時に、事業拡大に向けては、パッドの一層の品質改善、大量生産・販売体制の構築が必要となる点を指摘しました。

Roppongi Murakami村上氏は、低収入、汚い、貧しい、悲惨といったメイドのイメージを払拭し、 自らの手で生きていく高いスキルを持ったメイドの養成・派遣事業の立上げをミャンマーで取り組んでいることを紹介。原体験として、ルワンダ駐在時の駐在員家庭向けのサービスで高収入を得ていたメイドとの出会いや現地でゲストハウス設立、帰国後星のやリゾートでの勤務経験などに触れました。日本企業の 海外広報サポートなどを行うAalto の福井社長は、20 代の女性が異国で起業に取組んでいることに勇気づけられるとし、ロールモデルとなってもらいたいとエールを送りました。

当日は20 代~30 代の社会人を中心に約 150 名が参加。参加者からは「置かれた厳しい環境に言い訳せず、未来を切り拓いている姿に同じ女性として感動した」、「すごいの一言。 夢や野望のスケールの大きさを見習いたい」など、大きな刺激を受けたとの感想が多く聞かれました。
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