電力不足のガザで障害者が楽で安全な移動ができるキャリアを開発!

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今回は昨年度ビジネスコンテストの準優勝チームSketch Engineering の代表であるアマルについて紹介します。

アマルは大学で機械工学を専攻した25歳の女性です。車いすや重量物の移動をサポートするキャリアを開発しています。

ガザ地区は過去10年間に3回もの戦争を経験し破壊された建物の再建も進まず、電気、水道などのライフラインも不安定な状況が続いています。特に、電気は現在も1日12〜16時間は停電し、人々は非常に困難な生活を強いられています。このSketch Engineeringのキャリアは、電力供給が不足する中、戦争のため障害を持つ人が多くいるガザ地区の状況を解決すべく、アマルが友人たちと共に開発しました。


[開発した製品を持つメンバーと共に写真に応じるアマル]

ビジネスコンテストの前、製品の抱える問題をどのように解決すべきか悩んでいました。インターネットを通じ、日本をはじめとする海外の福祉機器メーカーの製品をみて、どうすれは試行錯誤していましたが、ユニバーサルデザインの普及、コンサルティングに力を注ぐ「バリアフリーカンパニー」の中澤社長と知り合い、その縁から、日本の福祉機器メーカー「株式会社サンワ」の美澤社長に出会うことができました。現在、設計、技術面でのアドバイスをいただきながら、改良に励んでいます。

アマルは、今年のビジネスコンテストでも大活躍。先輩起業家として、参加者に経験を話すと共に、運営面でも私たちガザビジをサポートしてくれました。夢に向かって進んでいる彼女の姿は、ガザの企業家にとってもロールモデルになっています。

アマルからこれまでの経験と今年のビジネスコンテストについてメッセージを書いてもらいました

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皆さま、

旅行をしたり、意見交換したり、異なる文化に触れたりする機会が不足している中、ガザビジの方が、私たちのところまで来てくれました。湾岸諸国が資金面の支援をする一方、ガザビジは、知識、経験、コーチングを提供してくれています。若い起業家がロールモデルを見失っている中、ガザビジは成功経験を持つ方を連れて来てくれました。破壊されたガザを再建する中、ガザビジは私たちの希望を再建してくれました。ガザビジは、私たちの能力を信じてくれ、私たちはガザビジのメンタリングを信じています。

2016年に優勝した後、私達は国際的な「旅」を始め、キャリアを改良するために日本の専門性の高い企業やメンターを得たり、自分たちのネットワークを得たり、プロトタイプを生産するための賞を獲得したり、壁を乗り越えて日本に旅をし、狭いガザの外に広がる世界を知ったりしました。

ガザはとても狭いコミュニティで違いがとても近く、今年のビジネスコンテストの参加者も含め、すべてのガザの起業家は私たちの日本での経験を知り、それを実現したいと感じていました。そして、最終ラウンドに残るために懸命に頑張り、それぞれのスタートアップを発展させる機会をつかもうとしていました。10チームがコンテストに優勝するために競いましたが、実際はこのユニークなコンテストに参加した時点で勝っていると言えます。起業家たちは新しい知識を得て、プロジェクトに対して新しいコメントをもらい、成功した専門家や競い合える人々と出会っているからです。コンテストの後、何を学んだかを聞いたところ、下記のような答えが来ました。

・ 長期的な夢が何かを知るべきだと学びました。ビジョンをチームに浸透させ、自分の年齢よりも大きなパッションを持つべき。そして、成功はいいチームに宿るということです

・ よりオーガナイズされた人間になる方法を学びました

・ 言葉を数字で表現するなど細かな部分での特徴がビジネスを価値あるものにするのだと学びました

・ 日本のメンバーからどのようにビジネスが成功していくのか学びました。日本人はとても親切でよくオーガナイズされています。そして私たちが成功するのを応援してくれています

・ アドバイスを受けて、良いプレゼンテーションの方法を学びました。また、ビジネスの計画を改善するためのビジネスルールも知ることができました。

・ グローバルな市場の理解を高めるか、アイデアをどのように事業に転換するか、を学びました。また、異なる視点から課題にアプローチをし、ビジネスアイディアを他者より魅力的にできることも知りました。さらに、世界の文化や社会(特に日本)も学びました。日本人との出会いは美しい思い出として胸に刻まれています。とてもユニークな方々で、感謝しています。

最後に、私からも2016年と2017年のビジネスコンテストに向けて支援してくれたことに感謝の気持ちをお伝えします。個々人の貢献が非常に大きな支援になり、私たちがゴールに向かうのを後押ししています。皆さんの支援は私にとって大きな意味を持っています。ガザに住む私たち全員からありがとうと伝えたいです。そして、ガザビジが企業家や若者のためのイベントとして毎年開催される伝統のようになることを願っています。

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10年で3度の紛争を経験し、モノ・ヒト・カネの移動が制限されているガザの中で、未来を切り拓こうとするガザの起業家たち。

私たちは、アマルとの出会いから、起業家のビジネスアイディアを実現させることでガザの課題の解決に近づくことができると共に、その起業家の姿そのものが他のガザの人々にとっての希望にもなるということを実感しています。未来を切り拓こうとする希望の輪を広げていくため、引き続き、ご支援のほど、よろしくお願いいたします!